日田やきそばの真実 vol.7  - 大たわけの日田市観光協会 -

- 大分県観光の4人に1人は福岡県民 -

 

大分県が策定した観光・地域振興の行動指針「大分県ツーリズム戦略」(2013~15年度)によれば、大分県の宿泊客の26.5%を福岡県民が占めている。(11年1月~12月)

 

このツーリズム戦略の中で、
「福岡のマスコミでは、大分の観光情報が頻繁に取り上げられており、旬なこだわりの情報をタイミング良く効果的に提供することで、幅広い層の観光客が何度も本県を訪れていただける最も身近で重要な圏域です。」との認識に立ち、

「福岡圏」を最重点地域と位置づけ、積極的に誘客に取り組む方針を示している。

 

福岡圏から日田市への観光客数のデータはないが、その近接性、高速道路や公共交通機関の状況を考えると、大分県全体以上に、その割合は高いものと考えられる。

 

- 株式会社 想夫恋の福岡県における展開 -

 

株式会社想夫恋(以下、「想夫恋」とい。)の売り上げは、年間約30億円。従業員数115人。北部九州を中心に39店舗を展開する中で、実にその内の60%、23店舗が福岡県内である。

 

日田焼きそば 想夫恋 - 店舗展開の足跡 -」をご覧いただきたい。

 

日田市を中心に、旧日田街道に沿って店舗が展開され、その店舗からの売り上げが日田に集まる。

まるで、かつての天領日田の時代を見るようである。

 

そして、ベクトルを逆にして日田市を中心に全体を俯瞰すると、想夫恋は、福岡圏に対する日田の情報発信の拠点となる店舗を、23店も有していることになる。

 

- 「日田やきそば」で観光客は呼べない。 -

 

今日、いかに旅行ニーズが多様化しているとはいえ、「日田やきそば」を目的に日田を訪れる人などいない。

 

福岡圏から、650円の『やきそば』を食べるために、わざわざ日田を訪れたりはしないのである。

 

大分県ツーリズム戦略の中でも「日田やきそば」など歯牙にもかけられていない。

日田を訪れる客の目的は別にある。「日田やきそば」は、日田に客を呼び寄せる力など到底もっていないのである。

 

- 「日田やきそば」は、パイの奪い合いでしかない -

 

日田を訪れた観光客は、当然食事をする。メディアの取り上げなどにより、以前は「うどん屋」「ファミレス」など種々食事をしていた観光客が「やきそば」店を訪れるようになった。


しかし決して、パイ[ = 食事客の総量 ]が大きくなったのではない。さまざまに分散していた食事先が一時的に「日田やきそば」に移っただけのことである。

 

そして近頃では、うどん屋から焼きそば店に業態変更した『 日田焼そば 萬天楼 』のような店が登場し、そのパイを蚕食しはじめた。これからも、似たような店がまた増え、パイをさらに奪うであろう。まさに、因果は巡るである。

 

- 想夫恋を広めるのが日田市民である。 -

 

「日田やきそば研究会」と手を携え、「日田やきそば」のPRに躍起なのが日田市観光協会である。この協会は、いったい、どのような戦略に基づいて行動しているのであろうか。

 

前述のとおり、日田の観光客の多くが福岡圏からである。その客に勧めるのは、「日田やきそば」であろうはずがない。それは「想夫恋の焼きそば」なのである。

 

福岡圏から客の一人でも多くに想夫恋を知ってもらう。気に入った客は、福岡に帰った後も、福岡圏の想夫恋店で焼きそばを食べる。

 

その売り上げは、日田の想夫恋本部に集まるのである。売上が増えれば、納税も増える。そして、従業員も増えるのである。

 

    京都さくらマップ
    京都さくらマップ

 

また、次のような取組みも可能であろう。


日田市には、中心部のみならず、旧日田郡の天ケ瀬、津江、大山などに数多くの観光名所がある。

 

想夫恋が展開する店舗において、日田の様々な催しのポスターの掲示を願う。また、併せて、日田の魅力を紹介するリーフレットなども置いてもらう。新たな情報を得た客は、また日田を訪れる。そうして、観光客を呼び寄せるのである。

 

現に、京つけもの『 西利 』博多阪急店には、右の写真のような季節の催しを紹介する小冊子などが置かれている。商品と一緒に持ち帰り、中を見るうちに京都に行ってみたくなる。

 

工夫をすれば、まだまだ色々なPR手法が考えられる。想夫恋に対し、そのような取り組みへの協力を仰ぐのである。

 

無論、そのためには、次に述べるように、日田市観光協会が「日田やきそば研究会」などという盗作者集団への肩入れをやめることが前提である。

 

 

- 大たわけの「日田市観光協会」 -

 

「日田やきそば」のスタンプラリーやB-1グランプリ出展など、他の地域の手法を真似ただけの安易で軽々しいPR活動を支援してきた研究心のない日田市観光協会。


その「日田やきそば」店は、家族経営。雇用を増やしたわけでもない。あげくには、悪質な所得隠し。そのような店々が、地域に貢献するはずないではないか。


「日田やきそば」に対する協会のこれまでの活動が、日田に何をもたらしたというのであろうか。

わずか14の少数店に対する単なる利益供与でしかない。

 

福岡圏に、23もの店舗を展開する想夫恋の力を借りて日田をPRすることの方が、観光戦略上、圧倒的に効果が高いことは明白である。

 

理念のない不見識なプランナーに踊らされているのであろうが、それにしても、日田市観光協会の大たわけぶりには、目を覆いたくなる。

 

三隈川のほとりに建つ老舗ホテルの女将のブログなどを読むと、その浅薄さがうかがい知れる。

 

日田の観光振興がうまくいくはずがないことがよく判る。  

良識ある多くの協会会員の胸中、察するにあまりある。

 

 

 <「想夫恋と日田市観光協会」はこちら>

 

- 想夫恋の地域貢献を認識すべし -

 

売上30億円の企業、株式会社想夫恋。これほどの地場企業が、人口約7万人の日田市に何社存在するのであろうか? 

 

想夫恋店39店舗、各店の売上が(株)想夫恋の総売上となり、本社のある日田市に集まる。

創業から55年。長年にわたり、想夫恋は、雇用の場の提供、納税等々、日田地域の経済に大きく貢献してきたのである。

 

自分の住む街の企業「想夫恋」。その企業が更に発展すれば、その恩恵が自分達の地域におよぶことは明白ではないか。日田には、そのことが解っていない人が少なくない。

 

- 地元の理解がないならば、想夫恋は、本社を福岡県に移転する。-


企業が地域に大きな経済効果をもたらすことから、地方自治体は、企業の誘致に熱心に取り組んでいる。


地元の日田市民が、想夫恋に理解と感謝を示さぬようならば、想夫恋は本社を移転すればよいのである。

 

39店舗のうち23店を展開している福岡県、例えば、創業者角安親氏の故郷である久留米市はどうであろうか。福岡県、久留米市ともに、企業誘致は産業政策の柱である。
                                

売上30億円の優良企業が、本社を久留米市に移するとなれば、適地の提供をはじめ、企業立地交付金、税の減免など、さまざまな優遇措置を提示すであろう。

 

福岡県、久留米市、そして、市民みな、諸手をあげて暖かく迎えるに違いない。無論、福岡県の他の自治体とて同様であろう。


その時、初めて気づくのである。想夫恋という地場企業が地域にとって如何に大切な存在であったかを。

 

 

 

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