主人が、とっても美味しいからって……。そしたら、焼きそば単品が840円?
どんなスゴイ焼きそばが出てくるかと思ったら、具は、豚肉にモヤシとネギだけ。
麺は、ちょっとパリッとはしてるけど、味はどうってことなくって、フツーの焼きそばと大して変わらない。そんなんで840円なんて、コスパ悪すぎー !! もう二度と行きません!
こんな感じ、時折見かけます。
ビートたけしなら、こんな風に言いそうです。
何いってんの。今どき840円でビックリするようなもんが出てくるわけないよ。
ちょっと売れてるラーメン屋だって、同じくらいの値段するんだ。
それとも何かい、ファミレスとかと比べてんの ? サラダバーにドリンクバー?
どんな材料を使っているの判らないチルドものに、皿がたくさん出てくりゃいいの?
コスパ ??? そもそもね、食べ物をコスパとかで考えようってのがおかしいっつうの。
だいたい、今までどんな焼きそば食べてたの。ショッピングセンターのコーナーや、縁日で売ってるようなもんとかばっか食べてたんじゃないの?
そんなんだから、きっとね、キャバクラやなんかで、おねえちゃんの胸の間に何千円もチップ入れてる亭主が、チョット悪いなぁと思って連れてってんの。
もう、本当にしょうがないよ。まるでわかってない。
京都大学教授 伏木亨氏の著書「人間は脳で食べている」によれば、
人間は、あまりに脳の情報に依存した食べ方に慣れてしまった。その結果、現代人の多くは五感で直接食べ物の価値を判断する力が鈍くなってきている。…
反対に、ブランド名や価格など、食べる前の情報が重要になってきた。情報が美味しさを左右する。そんな大変奇妙な現象も人間の食行動の中では当たり前になってきている。
こちらの情報は、様々なグルメ誌などに氾濫を続けている。まさに情報過多の時代である。これらの様々な情報が、食べ物の選択に影響を与えている。 -
全く、同感です。
話を、想夫恋に戻しましょう。
想夫恋店に入った奥様、メニューの840円を見て驚いた。
焼きそばなど、せいぜい500円、600円、そんな習慣価格の持ち主。出てきた焼きそばは、皿一枚。なんか、腹立たしい。
食べる前から、味を感じ取る回路はすでに遮断されている。
なので、実は味など感じてはいないのです。そこには、840円という気に入らない数字があっただけ。味なんて、もう別にどうでもいい。
ただ、高い、美味しくないと言って、けなさなければ気が済まない。
一方で、グルメ誌に取り上げられた店で、皆が美味しいと言えば必ず賛同する。
内心は、よくわからなくても。 そして、そんな時は、コスパなんて絶対に言わない。
そもそも、そんな人は、味覚や嗅覚などの五感もふくめ、色々とお粗末なのです。
そんな日本人が、なんと多くなったことでしょうか。
<「焼きそば 大盛 1,250円 / 想夫恋の焼きそばは高い vol. 3 」はこちら>
<「 日田やきそばの真実 Vol.3 - 想夫恋との価格差200円の内実 -」はこちら>
<「想夫恋は高いVol.1」>
<「焼きそばとおふくろの味」>
<「想夫恋風焼きそばを作るための具材」>