真空管と米中貿易戦争/真空管の球転がし その後

 

 

トランプが「相互関税」等で始めた貿易戦争は、当初は日本や欧州連合(EU)を含む貿易収支黒字国全般をターゲットとしていたが、今月9日に発表した対中国を除く90日間の10%関税への猶予措置によって「対中攻勢」中心へと舵が切られ、「米中貿易戦争」の様相を呈してきている。

  

ふと、真空管ギターアンプのことを思った。

 

 

 

 

真空管アンプは、トランジスタアンプと比べると、暖かくでリッチな音色を特徴とする。

 

そのため多くのギタリストが、その独特のトーンを求めて真空管アンプを使用している。

 

現在、真空管を製造しているのは、ロシア、中国、スロバキアの3国だけだ。 

 

 

 

真空管は製造会社から直接販売されることもあるが、メサブランドやグルーブチューブなどはその3カ国の工場から管球を仕入れ、選別して自社の規格を満たした球にラベル印刷して販売している。

 

この内ロシアは、2022年3月、ロシアのウクライナ侵攻に対して行われた経済制裁に対抗して輸出禁止令を発出し、今も真空管の輸出は解除されていない。

 

 

一方、中国製の管球は「品質が安定せず当たり外れが多い」とかつて言われていたが、GROOVE TUBESなど会社が選別を行うことで安定した品質の真空管を供給するようになっている。

 

実際、品質の良い中国製真空管(チャイナ管)は、柔らかで温かみのあるサウンドで極めて良質な音が得られる。

 

こうしたこともあって、今日、米国ギターアンプブランドのフェンダーやメサ・ブギーのアンプの大半は、チャイナ管であろう。

 

 

 

 

トランプによる、対中関税145%は、アメリカのギターアンプメーカーにとっては、かなりの打撃だろう。

 

もちろん、真空管アンプの愛好者もしかりだ。 

 

些末なことのようだが、同じようなことが様々なところで起きているに違いない。

 

” 世界の製造工場 中国 ” と一方的に事を構えて、いいことがあるはずがない。

 

 

ちなみに、真空管を変えると音色が変わる。

中には、ビックリするようないい音を出してくれる球がある。

 

私のアンプの場合、プリ管のAX7は「GROOVE TUBES」、AU7は「Shuguang」で、パワー管KT88も「Shuguang」、全てチャイナ管だ。

 

これらの球、今はもう手に入らない。

 

大事に使っていくしかない。

 

 

 

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