巷の飲食店に置かれている不自然な色の紅ショウガは口にしない。
子供の時からずっとだ。
しかし、寿司屋の酢漬けの生姜 ー いわゆる「ガリ」- は食べる。
と言うか、ガリをあてに冷えた地酒を飲むのが好きだ。
美味しいガリは、添え物の領分を超える。
時には、主役にもなれるバイプレーヤーだ。
ところで、スーパーに新生姜が並びはじめた。
この時期、時々、自分でガリ(酢漬け生姜)をこしらえる。
スライスした新生姜を湯に通し、酢に漬ける。
酢、砂糖、塩の配合と加減、ハチミツを加えたりして自分好みの味にできる。
冷蔵庫に入れておけば日持ちするので、酒のアテがないときは、ガリで一杯やる。
で昨日、久しぶりにガリをこしらえた。
※ ※ ※
新生姜を酢に漬けると、淡いピンク色になる。
その訳は、アントシアニンという色素。
アントシアニンは、pH値によって色が変化する。
新生姜にはアントシアニンが多く含まれていて、新生姜を酢に漬けると、このアントシアニンが酢の中に溶け出て自然な淡いピンク色に変化し、生姜を染める。
自然な味わい、かつ安心。
発ガン性などの危険性が指摘さてれる着色料の赤色102号 (あかいろひゃくにごう)が使われた大量生産の紅ショウガとは別物だ。
まだ少し漬かりが浅いが、「 寿司 藤けん鮮魚店 」風の雑味のないシンプルな味。
今日は昼間から、スーパーで買った冷酒で一杯。
あ~、五臓六腑に沁みわたる。チープな組み合わせだが、中々いける。
とても簡単です、一度作ってみて下さい。
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