ある料理や食べ物のために、時々、専用の鍋や器具を買ったりする。
南部鉄お座敷天ぷら鍋、南部鉄オムレツ鍋、南部鉄たいやき器、銅製親子丼鍋、南部鉄すき焼き鍋、釜飯なべ … etc.
写真の『 及源 南部鉄器 クックトップ 』もそうしたものの一つだ。
ひじき煮専用とうわけではないが、最もそれに向いた鍋だと思う。
かつて、とても不規則な食生活が続いていた時があった。
できるだけ、健康に良さそうな食材を摂ろうと思った。
「ひじき」もその一つだ。
ひじきは、食物繊維やミネラルを豊富に含む。
ところで、かつて干しヒジキは「鉄分の王様」と言われるほど鉄分の多いことで知られる食品だった。
ところが、2015年、ヒジキの鉄分に関する驚きの事実が、「食品標準成分表」の公表によって明らかにされた。
それによると、干しヒジキに含まれる鉄分が、改訂前の9分の1以下に減っていたのだ。
干しヒジキは、原料の海藻を釜で煮て渋みを取り、乾燥させて作る。
以前は煮るときに鉄製の釜を使っていた。
この「鉄釜で煮る」段階で、鉄釜から溶け出した鉄がひじきに添加されていたため、結果的に「ひじきは鉄分が多い」ことになっていたのだそうだ。
やがて、時代とともにこの釜は鉄製からステンレス製へと変わった。
そのため、ヒジキに含まれる鉄分が大きく減ったというのだ。
※ ※ ※
ひじき煮に鉄分を期待するなら、「 鉄鍋 」でなければならない。
そう思って買ったのがこの『 及源 南部鉄器 クックトップ 』だ。
取っ手付きの蓋は適度な重さがあり、厚手の鉄鍋は熱をムラなく伝えて食材をじっくり煮込める。
蓋に付けられた開閉式の蒸気抜きつまみも便利だ。
重さがあるとは言え、ロッジのサービングポットやStaubよりは随分と軽い。
日本が世界に誇る『 南部鉄鍋 』、中々のスグレモノだ。
今日は、あり合わせの食材で久々のひじき煮。
鉄分たっぷり、甘さを抑えた味です。
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