” 一番美味しい想夫恋の店は ? ” 時々、聞かれる。
この問いに答えはないと思う。
” 一番 ” という言葉を外して、” 好きな想夫恋の店は? ” なら答えられる。
世にあまたある外食チェーン店が展開する中、どの店でもほぼほぼ同じ味のものが食べられるファミレスのようなチェーン店がある。
一方で、同じ看板を上げていて、同じ商品ながら、店によって、少なからず味の異なる外食チェーンもある。
『 想夫恋 』の店もその一つだ。
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想夫恋の焼きそばは、生麺、豚肉、ソース、モヤシ・ネギなど、調理に必要な具材の全ては本社工場から送られてくる。
さらに、調理手順も細かに決められている。
” 手順さえ習得すれば、同じ味になるのでは … ? ”
想夫恋の焼きそばは、バックヤードより、調理そのものの比重が大きな料理だ。
それを人が行う以上、違いが出るのは自明の理だ。
例えば、基本の手順から逸脱した焼き手。
あるいは、チャーハン鍋のあおりと似て、麺のほぐしと具材の合わせが上手くない焼き手 …
汁っぽくて、ベタベタの想夫恋焼を食べたこともある。
焼き手の姿勢・巧拙が如実に現れるところが、想夫恋焼の難しいところだ。
加えて、食材の変化だ。
本部工場から送られてくる生麺は、時間とともに熟成していくし、モヤシなどは鮮度が落ちていく。
食材の変化によっても、焼き上がり・味に変化が生じる。
同じ焼き手が作っても、いつも同じ味の焼きそばとは限らない。
焼き手は、生麺などの状況に加え、気温や湿度なども考慮し、麺の茹でや焼きの時間、ラードの量なども調整しなければならない。
まさに、一期一会の一品料理だ。
結果として、焼き手によって、焼き上がり・味に違いと傾向が生ずる。
強い焼き、エネルギッシュ、ワイルド、都会的、バランス … etc.
想夫恋焼を表現する言葉も様々に浮かんでくる。
無論、中には、これが ” 想夫恋焼 ” って思えるようなものもあるが …
とどのつまり、どの店の想夫恋焼が口に合うかに尽きる。
加えて、言葉では表せない、いわゆる ” ホスピタリティ ” 、店の雰囲気もまた、味に影響を及ぼすのである。
他にも、食べる側の状態によっても感じ方が変化するのも忘れてはならない。
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そんなこんな思いながら、今日は住吉店のダブル。
いつもながらの秀麗な姿と、バランスのよい想夫恋焼。
若大将、今日もいい出来、ごちそうさまでした。
<「 ー 想夫恋 住吉店vol. 2 ー 」はこちら>
<「想夫恋のブログ」はこちら>
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ピーマン (木曜日, 28 7月 2022 08:26)
想夫恋のHPによると滋賀のお店がなくなってますね。閉店したのでしょうか?
そして、ボンバーキッチン天神店跡地に想夫恋ができています。楽しみですね。
マイケル・K・橘 (金曜日, 29 7月 2022 17:20)
ピーマンさま
情報のご提供、ありがとうございます。
オープンの時期など、詳しいことがわかりましたら、お教えいただければ幸いに存じます。
よろしくお願いします。