仕事帰り、酒の肴を探しに博多阪急の鮮魚コーナーへ。
そこで、シジミに目を止めた。
シジミか … いいかも …
もちろん自分も食べはするが …
フグのエサにするってのはどうよ…
シジミが熱帯魚飼育で登場するのは、
・水質浄化
・生き餌 この2つ。
メダカを買い始めた頃、こんな記事を読んだ。
< 産経ニュース 2016.3.11 >
絶滅が心配されているマシジミの家庭飼育に成功した男性が宮崎県小林市にいる。(中略)
試行錯誤の末、水草やメダカと一緒に水槽に入れれば育つことに気付いた。
微生物が分解したメダカのふんをシジミが食べ、食べ残しを水草が吸収することで水槽内の循環が成立するという。
自然界におけるシジミなどの二枚貝の水質浄化作用については、一般的に知られてはいるが、家庭内水槽での飼育はなかなか難しく、上手くいってる話は少ない。
とは言え、メダカたちの水槽でマシジミを飼うことができれば、必要に応じて、フグたちに生き餌として食べさせられる。
「 水質浄化と生き餌 」か … こういうのを一石二鳥と言います。
ここは、いっぺん挑戦してみたいが …
そんなことを勝手に企んでも、アベニーがシジミを食べなければ物語は始まらない。
先ずは、シジミを洗って砂抜き。
中華包丁を使って貝殻を切ったのち、1枚殻を取り去り、水槽の底に置いてみる。
寄ってくる …
突っついて、ちょっと食べる。
が、今夜のところ、好物という感じではない。
ところで、日本に生息している代表的なシジミは、淡水にすむマシジミ、汽水域にすむヤマトシジミ、琵琶湖にしか棲んでいないセタシジミの3種。
市場に出回るシジミの99%以上はヤマトシジミだ。
水槽浄化にシジミをと思って失敗した人の記事を読むと、中には、スーパーで買ったシジミを水槽に入れ、シジミが大量死して水質が悪化させたというのが少なくない。
そりゃ無理もない。
スーパーで売られているのはヤマトシジミで、汽水域に生息する。
汽水域の塩分濃度は0.05 - 3.0%、淡水は < 0.05%。
淡水性のシジミでも難しいのに、汽水性のシジミを淡水の水槽で飼育なんて上手くいかんでしょう。
ついでながら、1980年代以降、中国、韓国、ロシアなどから淡水に生息するタイワンシジミ類が多量に輸入され、国内産より廉価に販売されるようになった。
これらはマシジミと形態的によく似ていて識別が難しいことなどから、産地偽装なども少なからず発生してきた。
加えて、繁殖力が強く、日本の古来種であるマシジミを駆逐し、今やマシジミは絶滅危惧種となってしまった。
「 淡水シジミ 」の名前でペットショップなどで売られているシジミには、このタイワンシジミ類が少なくないと考える。
なんだかんだ、あーだこーだ。
しばらくは、気長に楽しみましょう。
<「ささやかなアクアリウム」はこちら>
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