昨年3月、求菩提山に登って以降、歴史の迷路を彷徨っていた。
英彦山に繋がる修験道、天狗、鬼、そして宇佐神宮。
柳田国男のいう「上の者」「下の者」、そしてその間に生きる「常民」。
さらに、その世界の外側にいるものたち。
” 歴史は勝者によって書かれる ” の言葉は、今のコロナ禍の世にあって、その苦しみが記されない人々がいるのと同様に、いつの世にも、排除され、葬られ、忘れ去られたものたちがいる。
どうしても、まつろわぬ民・漂泊の民などに思いがいってしまう。
いつしか、古代史から離れ、民俗学の世界を彷徨うことになる。
これまで、何度も何度もこうした環形彷徨に陥ってきた。
そんな中で、この一冊が一筋の光明を与えてくれた。
これまで、鉄や火山によって古代史の謎を解き明かそうとしたものを数冊読んではいたが、イマイチぴんとこなかった …
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さて「朱」とは、
硫化第二水銀 HgSを主成分とする赤色系の顔料で、天然には辰砂として産する。
中国では土器の彩色、殷代には甲骨文を記した亀甲にも塗ったものがある。
日本では、縄文時代の土器や骨器の彩色に使われた跡がある。古墳時代には、墳墓内部に呪術的意味や防腐剤として大量に使われた跡もある。
この「朱」を鍵として古代史を考えてみると、これまで長い間腑に落ちなかった思いが氷解し、つながらなかった事柄がすっとつながっていく気持ちになった。
縄文・弥生 ー 渡来人 ー ユダヤ人 ー 最先端技術 ー 製錬技術 ー 火山 ー 九州 ー 中央構造線 ー 天狗・修験者 ー 鬼 ー 英彦山・求菩提山・宇佐神宮 ー 神武東征 …
こうしたアプローチはとても楽しい。
<「 ー 西海道 古代史の迷路 ー」はこちら>
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