西日本新聞の筑豊版で、2018年1月から30回に渡り、福永晋三と往く「新説 日本書紀(やまとのふみ)」が連載された。
福永晋三氏は、元高校教諭の記紀万葉研究家で、「倭国」は「豊国」との自説に基づき、田川と筑豊の古代史を発信されている。
連載第1話のタイトルは、ー 香春岳 「三ノ岳」こそ天香具山か」 ー だった。
記紀や万葉集、古文書などにより、天皇は、古代田川(福岡県田川市)にいたとし、結びには、ー 私は筑豊の人々に、筑豊が古代ヤマトの地であったことを伝えたい。筑豊の真実の古代を知ってもらいたい。「新説・日本書紀(やまとのふみ)」をつづろうと思う ー と書かれていた。
かなりの驚きと感興を覚え、その後の連載を読み続けたのだった。
<福永晋三「新説 日本書紀 (やまとのふみ)」はこちら>
福永氏は、古代史に関する様々なフォーラムや講演会などで自説を披露されている。
そうした中の五つの論考をまとめた一冊が「真実の仁徳天皇―倭歌が解き明かす古代史」だ。
例えば、
・「『空満倭』(そらみつやまと)考」は、万葉集の「やまと」を導き出す枕詞を分析し、古代「やまとの国」が福岡県東部にあったことを示そうとした論考。
・「飛ぶ鳥の明日香」は最も有名な枕詞の一であるが、その語源を徹底して研究し、赤村(福岡県田川郡)が、古代明日香の源流の地とした論考。
古文や万葉集に対する知識が浅薄な愚生にはいささか敷居が高いものであったが、それでも氏の主張は極めて興味深い。
Amazonでは、読み放題で同書を読むことができるので、一度、読んでみられることをお薦めする。
<「 ー 西海道 古代史の迷路 ー 」はこちら>
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