スーパーなどで缶入りの昆布茶を見かけなくなった。
近年、昆布茶の市場規模は50億円ほどだそうで、大きくない。
確かに、まわりでも昆布茶を愛飲してる人にお目にかからない。
子供の頃、親父たちが飲んではいたが、好きじゃなかった。
大人になって、何も食べられない二日酔いの朝、梅昆布茶を飲むと回復が早いと言われ、その頃から飲むようになった。
数年前、しばらくの間「昆布水デトックス」なるものをやっていた。
これが以外と面倒で、当然、昆布茶を飲む方が簡単だ。
<「昆布水デトックス - 和風だしのこと vol. 3 -」はこちら>
昆布茶の歴史は古い。
起源は不明だが、江戸時代、刻んだ昆布にお湯を注いで飲む風味茶として庶民に親しまれていた記録が残っているとのこと。
さて、1918年、玉露園創業者の藤田馬三氏が、薬種問屋で働いた経験を生かし、粉末にした昆布に塩や砂糖などを配合して生み出したのが昆布茶。もう、百年以上も前のことだ。
茶さじ一杯の粉末で、簡単に楽しむことができる元祖インスタント飲料だ。
昨今の健康ブームに乗って、巷に様々なお茶が出回る中、昆布茶の影は薄い。
一方で、昆布茶は、和食店、パスタ店、弁当屋などで、調味調として需要を伸ばしているそうだ。
近頃、玉露園の昆布茶は買いにくくなって、近所のスーパーで買える錦城印の昆布茶を飲んでいる。
たまに、博多阪急で売っている昆布茶も買う。
ご飯に振りかけ、湯を注ぐ湯漬けにピッタリ。永谷園のお茶漬けほど、主張しないのがいい。
吸い物、スープの類いはもちろんのこと、鶏肉、豚肉、パスタの隠し味。何でもござれの万能調味料でもある。
それに、言うまでもなく、水溶性食物繊維をはじめ、カルシウム、ヨウ素など、現代人に不足しがちなミネラルが豊富に含まれている。
得体の知れないお茶を飲むよりは、日本人なら昆布茶です。
そして、この本、奇をてらったレシピがない。好感のもてるレシピ本です。
<「 - 弁当 と 料理 の参考書 -」はこちら>
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