「令和」始まりの日。
思いは人それぞれ。
こういう日は、飲むに限る。
とっておきのブランデーを開ける。
冗談のようなボトルだが、れっきとしたアルマニャックだ。
フランス首相だったピエール・マンデス=フランス(1907年-1982年)が、「国民はアルコールよりもミルクを飲め」と公言したのに対し、デュカスタン社は、1954年、「アルマニャックは大人の飲むミルク」と皮肉り、アルマニャックを哺乳瓶スタイルのボトルで発売したのだという。
若い頃、ブランデーは高級品で、洋酒の中では縁遠い酒だったが、近年は随分と身近になった。
この酒は、その風体とは異なり、れっきとしたブランデーだ。数年前に買って、ほったらかしにしていたボトルだ。
グラスは、親父が愛用していた国産のグラス。50年以上前に作られたもの。
令和始まりの日、昭和のグラスに、平成のブランデーを注ぐ。
あては、定番のチョコレートに、レーズン、アーモンド、クルミ。
甘い香りと優しい口当たり。美味しい酒だ。
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