山で飲む日本酒はひとしお美味しい。
冷やの地酒はもちろん、秋、冬のキャンプなら、燗酒は格別だ。
燗酒の温め方は、一般的に、湯煎、直火、電子レンジの三つだろう。
山で電子レンジはないが、家でも日本酒をレンジで温めることはやんない。美味しくないのよ。
燗酒なら湯煎がいい。
キャンプに燗徳利を持って行くのは面倒なので、もっぱら酒タンポを使っている。
昭和の時代、酒を出す店は、たいていお燗鍋を置いていて、熱燗、上燗、ぬる燗など客の好みに合わせて酒タンポで燗をつけてくれた。
カウンター越しに、つけた酒を升に入れたコップにトクトクと注いでくれた。
燗の加減の上手さが売りの店もあったなぁ…
今でも、古い店では見かけることがある。
酒タンポ、チロリとも呼ばれるが、私のイメージは、チロリ=銅製・すす製、タンポ=アルミって感じ。
アルミ製は、安価で扱いやすいので山使いに向いているが、軽いため安定感に欠ける。
倒してしまうこともしばしば。
銅やすず製のチロリは、保温性がよいので燗酒にはぴったり。それなりに重量があるので据わりもよいが、アルミ製と比べるとかなり高価だ。
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秋、冬のキャンプ、地酒を酒タンポに注ぎ、ケトルの湯に入れる。
昔は、PRIMUSのライテック・ケトル0.9L(写真左 重量166g) を使っていたのだが、高さは8cmほどで、高さ11cmの酒タンポには一寸足りない。
で、少し大きめのFire-maple ケトル1.5Lを購入(写真右)。
この「
重量は、底部に熱交換器がついているため、308gとかなり重い。
材質は、Primusと同じ硬質アルマイトアルミだが少し色が白っぽい。
無骨感漂うPrimusの方がカッコイイ。
とはいえ、底部の熱交換器の威力は相当なもので、1.5Lの水があっという間に沸き立つ。
一合、二合タンポともにが案配よく収まる。
カワハギの干物なんかを炙りながら、コップの熱燗をあおる。至福の一杯だ。
今宵は、Fire-maple ケトルをイワタニのカセットフーエコジュニアに乗っけ、
タンポで燗をつけた。
酒は、博多駅の住吉酒販で買った「独楽蔵(こまぐら)」、無農薬の特別純米。
燗酒に向いた久留米の地酒だ。
先ずは升に入れた国産ソーダガラスのコップで一杯。
あては、剣先スルメであります。
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