久しぶりに九重山系の一つ、黒岳の麓に位置する男池を散策した。
そこには、肌にまとわりつき、息苦しさすら感じさせる都会の空気とは全く異なる静寂の原生林が広がり、冷気がひんやりと肌に迫る。
「もののけ姫」の中の深山を思わせる風情。
確かに黒岳も、かつて神の山と呼ばれた山だ。
「九重山博物誌」(梅木秀徳 著)の『黒岳』の記述を紹介しよう。
ー 原生林に覆われ、遠望すると黒く見えることからこの名前が出た。信仰面からは黒尊岳ともいう。(中略)
特異な山容や深い原生林から、古来、黒岳は神山、あるいは魔性の山とされ、怪異な伝説も多い。『豊後国史』『豊後史蹟考』などには「古来、神の山で、人は上ることができない。行く者は道に迷って帰らず、神怪に遭うと伝える。
かつて岡城主の中川入山が絶頂に至る者を募り、火を掲げるように命じたが、登山の火はみな山の半腹にあった」と記述している。おそらく大分県のみならず、九州で最も登頂の遅れた山の一つではないだろうか。ー
今もなお、こうした記述を思わせる世界が残っている。
男池周辺を巡った後、九重高原『 やまなみ牧場 まきばの温泉館 』の露天風呂へ。
ゆっくりと湯につかったのは何年ぶりだろうか…
長者原ビジターセンターでクッカーを取り出し、山登り気分の昼食。
ささやかで平凡な行楽が、しみじみとした幸福感をもたらしてくれた。
ちなみに、今回使用したカメラは、OLIMPUS OM-D E-M5 MarkII 。
レンズは、
◆ M.ZUIKO DIGITAL 45mm F1.8
◆ M.ZUIKO DIGITAL 25mm F1.8
◆ M.ZUIKO DIGITAL 17mm F2.8
◆ M.ZUIKO DIGITAL ED 14-150mm
ズームのED 14-150mmの出番が思いのほか、少なかった。
一方、開放絞り値 F1.8 単焦点レンズ45mmと25mmは、中々いい味を出してくれた。
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