- お好み焼きと消えた右手のガングリオン -

 

 

四十を過ぎた頃、右手親指のつけ根あたりに、直径2㎝ほどの丸いコブができた。

 

どうもガングリオンようだった。

 

ガングリオンとは、手足などの関節にできる腫瘍をいう。

 

 

多くは良性で、無症状なら、放置しても心配はないということだったので、そのままほったらかしに。

 

 

そしてそのまま20年近くが過ぎた昨年の夏、

何気なく、右手首を見ると、ガングリオンが消えている。

 

半年前は、確かにあった。

いつの間に ??

いったい何故 ???

 

色々と考えてみた。

酒もタバコも食生活も何もかも、大きく変えたもは何もない。

 

ん~ ???  …  もしかしてお好み焼き  !!?

 

年の初めからお好み焼きを食べ続けた。

市販のお好み焼き粉とキャベツ、豚バラ、卵、桜エビ、揚げ玉で作る自作のお好み焼きだ。

 

豚バラいっぱい、桜エビいっぱいのコストぬきの自作。

けっこう旨かったので、やたら作って食べた。

昔からはまり込むクセがある。

 

食材で見ると、圧倒的にキャベツの量が多い。

キャベツの効果かな …  ???

 

判らない。しかし、ガングリオンが消える前の数ヶ月間、

お好み焼きを頻繁に食べていたことは紛れもない事実だ。

 

ガングリオンが消えた理由なんてどうでもいい。

まぁ、無いに越したことはないもんだから、とにかく、メデタシ、メデタシ。

 

 

とは言っても、このまま終わりでは面白くも何ともないな …

 

ガングリオンの中身は、茶褐色の透明なゼリー状の粘液で、関節液・滑液が凝縮されたものだそうだ。その主成分は、ヒアルロンサン、粘液、脂肪、軟骨などで、人によって異なるそうだ。

 

だからどうなのよ。つまんない。

何かないの、未知のウイルスがいるとか、変なパラサイトが隠れているとか …

 

 

高校生の頃に読んだ本に、絶対に陽の当たらない睾○袋の裏に未発見のウィルスが住んでいて、直射日光に当たるとそいつらが死んでしまう。すると… てな感じだったような…

著者は誰だったかな…

 

鬼才 筒井康隆 氏ならぼ、このガングリオンを題材に超下品な話を書けるに違いないが、私には無理だ。

 

そんなことを考えていたら、氏の衝撃下劣短編集『 陰悩録 』がまた読みたくなった。