- 足元を見る 半長靴の履き方小考 -

 

” 足元を見る ” という言葉がある。

 

昔、街道筋などで、駕籠かきや馬方が旅人の足元の様子から疲れ具合を見抜き、通常よりも何倍も高い料金を要求したことから、相手の弱みにつけ込むことをそう言うようなったものだ。

 

また、落語などでは、足元(履き物)を見て、その人のふところ具合を見定める場面がよくある。

 

要するに、判断基準の一つだ。

 

- 半長靴の土方履き( どかたばき) -

 

先日、ある防災訓練を参観した。

終了後、実施自治体の市長が登壇して講評を述べた。

 

その足元の様子は、

ズボンのすそを入れた三原色のライン入りの分厚いウールのソックスが、半長靴から大きく出ているる。靴ひもは、前にダラリと下がっていた。

 

これは「 土方履き」と呼ばれている履き方だ。

この呼び名は差別的な意味ではなく、土木・建築、ライフライン系の従事者に多く見られる事から、そう呼ばれている。

 

 

一方、消防、警察、自衛隊では絶対に無い姿だ。

これら機関の基本は、「オール イン ザ ブーツ」。

 

ズボンのすそ、靴ひも、ソックス全て、ブーツにシッカリとしまい込む。

ソックスが出ていれば水が入るし、ウールならば燃える。

靴ひもが垂れていては、引っかかる。

命にかかわる。当たり前だ。

 

いざという時、先頭に立つのが自治体のトップだ。

そのいで立ちは、そうしたものでなければならない。

 

何事にも目立ちたがり屋の若い市長。

きっとカッコイイと思ってやっているのだろうが、陰で笑われている。

誰か教えてやればいいのに …

 

 

ところで、今日の写真は、この話に何の関係もない。

5月28日に行なわれた訓練の際に登場した自衛隊の水陸両用車だ。

 

足元には大きなタイヤ、後部にはスクリューが2つ飛び出している。

こんな重そうな車が浮かぶのか …

 

 

 

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