男が二人やってきた。元部下たちだ。
「先日は、ありがとうございました」と言って、袋を差し出した。
取り出してみると、酒瓶のようだ。
よく見ると、それは『タンカレー N0.10 』 ではないか。
「 これは … 」
先だって、彼ら2人ともう一人、そして私の4人で飲んだ。
2軒目の飲みしろを私が払ったので、気を遣ってくれたのだ。
今その4人は、それぞれ異なる職場で働いているが、この春までの2年、一緒に仕事をした。
部下ではあったが、苦楽を共にした仲間であり、友である。
いや、戦友と言うのが一番近い。
私がタンカレーを愛飲してしることを知っていて、その倍もするプレミアムな「N0.10」を選んで持ってくるとは、何とも、心憎いことをする奴らだ。
嬉しい …
今宵は、彼らと共に過ごした快然たる日々を思いつつ、N0.10を味わおう。
<後談>
それにしても、No.10はやっぱり美味しい。
スピリッツなのにまろやかで、味わい深い。
大雑把に言えば、「角」と「山崎」ってなかんじかな …
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