平成24年10月30日、西日本新聞朝刊の1面に「ラーメン横丁久留米で構想」という記事が掲載された。
久留米市日吉町の繁華街『文化街』の一角を、ラーメン店などが集まる横町にしようという構想である。
- とんこつラーメン発祥の地久留米市。同市内12店舗で作る「久留米ラーメン会」。「焼き鳥やうどんなど、街を元気にしたい店が集まり『久留米B級グルメ市場』ができたらうれしい」と。-
<「フォト 『福岡ラーメンショー2013』&久留米ラーメン道 」はこちら>
九州ラーメン研究の第一人者、原達郎氏によれば、九州ラーメンのルーツは、昭和12年に島原出身の宮本時男さんが、久留米市の西鉄久留米駅前の明治通りに開業した「南京千両」とのこと。
福岡でそのことを知る人も決して少なくはないが、今日、全国的に見れば、九州ラーメンのイメージは、福岡の博多、長浜。 今や福岡のとんこつラーメンが、九州ラーメンの代名詞になっている。
そんな中で、九州ラーメンの発祥の地、久留米のラーメン店が行動を起こしたのは、評価に値する。
その久留米ラーメンの流れを組む「来々軒」が日田に開店したのは昭和29年、その歴史は古い。
その来々軒も構成員となって日田のラーメン店が、地域おこしと称して立ち上げたのが「ラーメン・焼きそばで 日田を元気にする研究会」、通称は「日田やきそば研究会」である。
かれらのラーメン店が提供する、単品としてのラーメンの知名度は極めて低い。いや、皆無であろう。
かれらの店がメディアに取り上げられるのは、焼きそばを出すラーメン店と言うことだけ、主役は常に焼きそばである。
日田のラーメンより遅く産声を上げた九州のラーメンの中で、これまでに、一風堂、一欄、山小屋など、全国に名を知られるラーメン店が誕生してきた。
◆ 一風堂 :(株)力の源カンパニー 売上 約 97億円 従業員 183名
◆ 一 欄 :(株)一欄 売上 約 58億円 従業員 91名
◆ 筑豊ラーメン山小屋:ワイエスフ-ド(株) 売上 約 28億円 従業員 161名
(「福岡の会社情報2013」より)
このような成功店も含め、激戦区のラーメン店主達は、如何に回帰性の高い個性あるラーメンを作るか、日夜研究に励んできたのである。
一方、日田のラーメン店(日田やきそば研究会)は何をしてきたか。
彼らは、研究も努力もしなかった。彼らが行ったことと言えば、模倣と盗作である。
想夫恋の繁盛ぶりを見た彼らは、金のためにその焼きそばを盗むこと、真似ること、ひたすらそれに精力を傾けたのである。ラーメン店としての矜持を捨てたのである。いや、そもそも、『矜持』など持っていなかったかもしれない。
想夫恋のまがい物を出す。その『 やきそば 』の価格は想夫恋より200円安く、ラーメンは、その『 やきそば 』より100円安く。全ては想夫恋を見て決めればよい。頭など使わなくていい、これほど楽なことはない。
ラーメン誌などで、彼らの店は、焼きそばを提供するラーメンとしか取り上げられない。必然的なことである。人を感動させるラーメンなど、彼らに作れるはずもない。
ましてや、地域おこしなど。B-1グランプリのような一過性の売名行為ばかりではなく、久留米のように、自らの資金の投入という目に見える行動で地域おこしの意思を示すなら、かれらを幾ばくかは見直そう。
なお、日田市内には、「「プノンペンらーめん」を提供する『中華さと』、久留米の大龍の姉妹店、『大龍ラーメン 蔵龍』など、「日田やきそば研究会」に同ぜず、ラーメンの味一本で勝負し、人気を博している店があることを、加えておかなければならない。
「日田市観光協会」ホームページの記述、
- ラーメンとやきそばが寄り添う町 ー
盗作・模倣、そしてその卑しさを賛美するかのような言葉。
これを考えた人間、そして、これをまた自分のブログに載せる人間。
その神経、センス、常識、知性 …… 、何もかもを疑う。
そのような日田の方々は、いつ正気を取り戻すのだろうか?
<日田の焼きそばと想夫恋 ー「想夫恋の焼きそば」は、「日田やきそば」にあらず。>
<日田やきそばの真実vol.1 - 何故、「焼きそば」ではないのか >
<日田やきそばの真実vol.2 ー「B-1グランプリin北九州」イミテーションの粗製濫造 >
<日田やきそばの真実vol.3 ー 想夫恋との価格差200円の内実 >
<日田やきそばの真実vol.5 ー『両面焼きそばアペタイト』と『三隈飯店』 >
<日田やきそばの真実vol.6 ー 赤猫「日田焼そば 萬天楼」>
<日田やきそばの真実vol.7 ー 大たわけの日田市観光協会 ー >
< 「想夫恋」と「辛子明太」を比べる「日田やきそば」賛同者の愚>