トヨタ自動車グループ内で不祥事が相次いだ。
ふと思い出して、映画『 七つの会議 』を見た。
『 七つの会議 』は、「 下町ロケット 」で直木賞を受賞した池井戸潤氏の小説。
2013年に東山紀之主演でテレビドラマ化され、2019年に野村萬斎主演で映画化された。
映画の方は、Amazonプライム・ビデオで観ることができる。
あらためて観ると、原作はともかく、映画としてのできはそこそこ。
がしかし、今回の不正問題も含め、今日の日本のものづくり企業の一面をよく描き出しているように思う。
ところで、今回の不正企業の1社、ダイハツ工業には、かつて「 天皇 」と呼ばれる人がいた。白水宏典氏である。
久留米の明善高校を経て九州大学工学部造船科卒業後、トヨタ自動車工業入社。
2001年取締役副社長を務めたのち、ダイハツ工業代表取締役会長に転じ、” 白水天皇 ” とまで呼ばれるほど、ダイハツの権力者となった人だ。
この人がどうのと言うつもりはないが、ついつい映画の登場人物に重ねてしまう。
トヨタは、カイゼン、かんばん方式などのトヨタイズムを掲げ、日本のものづくりの『 至上者 』である。そして、識者やメディアなどもこぞって讃え続けてきた。
そうした中、今回の一連の不祥事は、トヨタのみならず、日本のものづくりに対する信頼を大きく貶めた。
映画のラストシーンで、主人公 八角(野村 萬斎)は、弁護士から偽装や隠蔽について聞かれたあと、最後に不正をなくす方法を聞かれると、
” この世から不正はなくならない。絶対に ” と断言する。
これまで観ていない方は、一度、ご覧になることをお勧めする。
<「 ー ふと想起される言葉 vol. 2 ー 」はこちら>
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20171213 ふと想起人 (火曜日, 06 2月 2024 21:18)
いつも昼休みに楽しく拝読させていただいております。これまではずっと拝読するだけでしたが、先日、初めてマイケル様が主食?とされる想夫恋焼きを日田の総本店で食したため、思い切ってコメントしております。
その日は休日の昼過ぎでしたので満席のためちょっとだけ待ちましたが、想夫恋ってこんなに人気なのかと正直驚きました。というのも、実家に帰る途中にある店舗はいつもお客さんが少なく見えていたので・・・。ど素人の私が言うのもなんですが、焼きそばと想夫恋焼きの違いが少しは感じれたように思います。
「オレンジ色のスケッチ」、これからも楽しみにしています。
マイケル・K・橘 (火曜日, 06 2月 2024 22:33)
20171213 ふと想起人 様へ
コメントありがとうございます。以前と比べますと、近頃は色々な想夫恋店に行くことも減って、少し淋しく思っています。浅学・浅慮、取るに足りない話ばかりですが、お越し下されば大変に嬉しく存じます。